学府概要

学府概要

学府長あいさつ

 

 水島治郎 学府長

 

千葉大学大学院人文公共学府は、2017年4月に発足したばかりの若い大学院です。しかし、すでに多数の優れた修了生を送り出しており、今後社会の様々な分野で、人文公共学府で学んだ、知性と意欲に満ちた人材が活躍することになるでしょう。

実は人文公共学府という大学院は、全国でも千葉大学にしか存在しません。この大学院は、これまで千葉大学で蓄積してきた人文科学と社会科学の成果を継承し、公共的視点を踏まえ、「あるべき社会」の建設に役立てるように発展・融合させたものです。そして、学問を身につけ、しかし同時に社会をリードする、実践的な研究者や高度専門職業人を育成するための場として誕生しました。

従来の大学院の多くは、専門教育を重視する一方、その専門分野が他の学問とどのように関わるのか、またそれが社会の中でどのように位置づけられるのか、ということについてはあまり関心がなかったといえるでしょう。しかし現在、社会が大きく変化する中で、狭い専門にのみ特化した学びは、俯瞰的な視点を欠き、時代の変化に対応できない「教養なき専門人」を生むだけに終わるのではないでしょうか。

以上のような問題意識を背景に設立された人文公共学府は、以下の3点の特徴を持っています。

第一は、学際性です。人文公共学府では、「公共学的視点」を養うことが主眼の「共通基礎科目」を充実させ、学際性を深めることが目的の「分野間横断科目」を指定し、分野を越えて共通に学ぶ必修科目を設置しました。特に修士1年目においては、分野横断的に人文社会科学における研究の基礎を学ぶのです。

第二は、国際性です。授業科目の多くは外国の言語や文化、社会を研究する科目ですし、英語で学ぶ科目、海外で学ぶ科目も用意されています。人文公共学府の設置に併せ、英語のみで修了できるEconomics in Englishも新設され、日本人学生や留学生が入学しています。そもそも人文公共学府で学び始めると、すぐに皆さんは、同級生たちがまさに多国籍からなる、インターナショナル・チームであることを実感するでしょう。グローバル化時代にふさわしい学びの環境が、人文公共学府では用意されているのです。

第三は、実践性です。人文公共学府の設置にさいして実践系の科目が大幅に増設され、国内外におけるインターンシップ科目も複数設置されました。現場を見て議論し、社会の抱える問題を実感することは、研究する者にとって不可欠です。そもそも、理論と実践は対立するものではなく、実践を踏まえて理論が豊かになり、説得力を持つといえるでしょう。また、理論あってこそ、実践の意味を汲み取ることができ、広がりを持つ実践活動が可能になることもあります。

この学際性・国際性・実践性を備えた大学院として、人文公共学府はオンリーワンの研究教育環境を提供しているといえるでしょう。

人文公共学府には社会人の学生も多く、豊かな社会経験をもとに、書物からは得ることのできない知見を持つ方もいます。多様なバックグラウンド、多様な国籍からなる多士済々の空間の中で、お互いの学びを深めていこうではありませんか。 ( 2019.4.5 )

 

 

人文公共学府長の新入生歓迎のことば

 

学府の専攻・コース構成

千葉大学人文公共学府の教育における3つの方針(ポリシー)

千葉大学大学院人文公共学府は、文学部、法政経学部の二学部を基盤とし、博士前期課程と博士後期課程から構成される学際・融合型の大学院です。博士前期課程は、人文科学専攻、公共社会科学専攻の二専攻から構成され、人文社会科学系の多様な学問領域を網羅するとともに、旧研究科より軸となってきた公共学的視点に立脚した教育を引き継ぎ、推進していきます。博士後期課程では、人文公共学専攻の一専攻のみとすることで、公共学的視点を基盤とする強固な学際的・融合的な研究教育の実現を図ります。千葉大学大学院人文公共学府は、公共学的視点(学際性・国際性・実践性・社会性)を身に付ける教育カリキュラムを通じたグローバルとローカルの社会的課題解決能力、広い教養と専門性の深化に基づく課題発見力、グローバル社会及び地域社会との対話力・発信力、多様な課題を解決する実践力を育成することで、新たな社会の課題を解決する「次世代型グローバル人材」を養成します。

 (1)入学者受け入れの方針(アドミッションポリシー)

 博士前期課程人文科学専攻では、人文科学(普遍的要素)と社会科学(汎用的要素)を融合的に学びつつ、グローバル社会の直面する新しい課題に深い人文的教養から新鮮なアプローチを行う課題発見力の獲得や、グローバル社会及び地域社会との対話力・発信力を身につけたい人を求めています。博士前期課程公共社会科学専攻では、専門性と創造性を兼ね備え、大きく変動するグローバル社会を的確に把握するための知識を求め、将来の課題解決にリーダーシップを発揮できる人を求めています。博士後期課程人文公共学専攻では、高い倫理性・公共性、高度な専門性、実践的研究能力を兼ね備えるための知識を身につけ、グローバルな知識基盤社会において活躍したい人を求めています。

 (2)教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー)

 本学府のカリキュラムは、「公共学的視点」による課題解決能力及び高度な専門的能力を涵養するため、体系的・組織的なカリキュラムや専門知の質を保証するとともに、急速な社会的課題の変化に対応し得る柔軟な教育体制となっています。博士前期課程人文科学専攻は、「基盤文化コース」「多文化共生コース」「教育・学修支援コース」の三コースを設けており、公共学的視点に基づく学際性・国際性・実践性・社会性を身に付ける人社融合による教育カリキュラムにより、広い教養と専門性の深化に基づく課題発見力を育成するだけでなく、海外インターンシップ等の経験による社会的行動力を育成するカリキュラムを提供しています。また、従来の教育課程になかった「教育・学修支援コース」は、広く学生のキャリアや国際交流等も含め、高等教育における教育・学修支援に携わる人材として必要な知識を獲得できるカリキュラムとなっています。博士前期課程公共社会科学専攻は、「公共学コース」「経済・経営学コース」および「Economics in Englishコース」の三つのコースを設けており、高度な社会科学分野の講義・演習を行うとともに、「公共学的視点」に基づく学際性・国際性・社会性・実践性を身に付けるとともに、人文科学専攻との共通科目履修を通じて、幅広い素養・基盤的知識を習得できる体系的・組織的なカリキュラムを提供しています。また、従来の教育課程になかった「Economics in Englishコース」は、講義及び論文指導を全て英語で行ない、グローバルに活躍できる高度専門職業人養成を目的としたカリキュラムとなっています。博士後期課程人文公共学専攻は、学生の研究課題、学位の種別、キャリアパス等に応じ「人文科学コース」「公共学コース」「社会科学コース」の三つのコースを設けています。高度な公共学的視点を身につける共通科目群とともに、国際インターンシップやフィールドワーク、プロジェクト研究等の科目履修を通じ、高い専門性と実践的な研究遂行能力を習得できるカリキュラムを提供しています。

 (3)学位授与の方針(ディプロマポリシー)

 博士前期課程では、修士論文などに纏めた研究成果が当学府の定める学位授与の水準を満たしていることに加え、幅広い教養と高度な専門分野の知識、課題探求能力及び解決能力、「公共学的視点」に基づく学際性・国際性・社会性・実践性を備えている者に対して修士(学術、文学、経済学、経営学、政治学、公共学)の学位を授与しています。博士後期課程では、博士論文として纏められた研究成果が、学術的な専門性と創造性を兼ね備えており、且つ本学府の定める学位授与の水準を満たしていることに加え、「公共学的視点」を基盤とし、自立した研究者として高度かつ実践的な研究遂行能力を持った者に対して博士(学術、文学、法学、経済学、公共学)の学位を授与しています。

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