カムチャツカの少数言語研究

ロシア・カムチャツカ半島には古くからイテリメン、コリャークなどの先住民族が暮らしています。イテリメンはかつて「カムチャダール」と呼ばれ、伝統的に漁撈・採集を生業としてきた民族です。隣接するコリャーク語、アリュートル語、チュクチ語、ケレク語と系統関係があると言われてきましたが、イテリメン語はこれらの4言語とは大きく異なり、その同系性については疑問が残っています。当センターではイテリメン語の言語学的研究を行っており、その独特な文法の記述や近隣諸言語との関係の解明を目指しています。

極東少数民族地域研究部門

極東少数民族地域研究部門

NSF(National Science Foundation) プロジェクト一覧

  • イテリメン語辞書編纂プロジェクト(アラスカ大学・コネチカット大学との共同研究)
    Collaborative Research: Comprehensive Itelmen [itl] Dictionary (BCS #1263668, 2013-2016)
  • イテリメン語のドキュメンテーション(アラスカ大学・コネチカット大学との共同研究)
    Integrated Audio-Visual Documentation of Itelmen [itl] (BCS #1065619, 2011-2014)
  • イテリメン語辞書編纂準備プロジェクト(アラスカ大学・ロシア科学アカデミー言語学研究所との共同研究)
    RAPID - Definitive Dictionary for All Itelmen: Urgent managing of the lexical data archives of Aleksandr Pavlovich Volodin. (PLR #1155973, 2012)

科研費 プロジェクト一覧

  • 「イテリメン語の語彙データベース構築と比較研究 - 系統・接触問題の解明に向けて」(基盤研究C, 2011-2014)
  • 「イテリメン語の音声・映像資料およびテキストコーパスに基づく記述言語学的研究」(若手研究B, 2008-2010)